ＩＴ戦略や、業務革新の推進者には、業務のプロであるユーザ部門や、高度な視点と豊富な経験・知識を持つ経営者に対し、推進のリーダシップを発揮し、改善ではなく大きな効果を生み出す革新策を創造し、この革新に向けて関係者の気持ちを変え、組織、制度、プロセス、システムを変革するという、高いパフォ―マンスが要求されています。
このような高いパフォーマンスは、遂行手順やチェックリストといった、手続き型方法論の修得だけでは達成できません。この問題に対し、コンサル会社は、「コンサルティングノウハウ」の修得・拡充で対応しています。
主要なコンサルティングノウハウを、以下に示します。
- 経営者の意志決定課題を明確化し、意志決定を支援する
- 関係者からの、自分に対する信頼感をマネジメントする
- ユーザの要望や技術に惑わされず、自社が本来目指すべきビジョンを提案する
- 手順や技術に惑わされず、落としどころから最適なプロセスを創造する
- 経営幹部や関係者から、短時間の間に得たい情報を全て抉り出す
- 関係者だけでは到底生み出せない革新策を創造する
- 無駄に考えることを排除し、高い思考生産性を獲得する
- どのようなものでも定量化する
- 関係者に革新必達の意識を醸成させる
- 本来ユーザや経営者が行うべきことを、彼らに気持ちよくやってもらう
- 今言うべきことを明確にし、これを相手に感動をもって聞いてもらう
- 絶対に「他人のせい」にせず、目的達成のために意図を持って人の気持ちを変える
本コースは、上記コンサルティングノウハウを修得することで、思考と行動を一気に変革し、秀でた成果を上げるものです。
1）深さを理解する
本コースは、２日間の教育と、１ヶ月間の実践フォローによって推進します。
実践フォローを行うのは、受講者にコンサルティングノウハウの「深さ」を腹に入れて頂くためです。ここで「深さ」とは、コンサルティングノウハウによる達成水準、本水準達成のために求められる努力の大きさのことです。
実践フォローでは、まず「知識の充実」による深さの理解を行います。例えば経営者の「意志決定課題」を抽出する場合、経営者の発言の表層を捉えず、背景にある本質を捉えるために、意志決定課題の事例をいくつも知っていればなりません。意志決定課題抽出のフレームワークを、幾つも持っていなければなりません。
2つ目は、「達成水準の認識」による深さの理解です。コンサルティングノウハウの達成基準は、「意志決定者の意向を越える」ものでなければなりません。こうすることで、自分のささいなアイデアに満足したりすることなく、多面的な視点で多くのオプションを出し、深く考えるようになります。意志決定者の意向を越える水準で考えることは、改善レベルではない革新的なアイデアを出し、高い投資対効果を達成するために、あるいは競争相手以上の成果を出すために、顧客に訴求する施策を打つためにも重要です。
本コースでは、コンサルティングノウハウを、実際に受講者のＩＴ戦略・業務革新の検討作業で実践し、実践結果を他の受講者と共にレビューし、改善方法を共有します。失敗も必要です。失敗は、深さを腹に入れるには格好の教師になります。実践の中で、成功・失敗の事例を蓄積し、しっかりとした達成基準と行動規範を自分のものにすることができるのです。
２）コンセプトから一貫性をもって実行方法までを修得する
コンサルティングノウハウは、例えば「意志決定は意志行為である」といった、短い言葉で表現されます。ただし、その意味は深く、実行には技術、プロセス、知識、フォーマットなどのツールが必要です。
本コースでは、全てのコンサルティングノウハウを、コンセプト、技術、プロセス、ツールの一貫性を持った体系で教育し、意味論的なノウハウの理解を早めると共に、すぐに自分のテーマに適用（手が動く）できるようにします。
受講していただきたい方
本コースは、IT戦略策定、業務革新推進の責任者、テーマ別リーダーを対象に、以下の修得を目標に推進します。
- コンサルティングノウハウの内容、実施方法を理解する
- 各コンサルティングノウハウの達成水準を理解し、水準達成のための努力を開始する
- 新たなコンサルティングノウハウの創造・発見方法を理解し、創造を開始する
推進方法
本コースは、以下の流れで２ヶ月で推進します。
