1)対象事例と役割
電力会社の電力輸送部門における部門基幹業務のIT化。
- 設備管理(送電線、変電所など)
 - 基幹業務:保全・運用・計画・工事業務
 
当社は設計事務所として、IT化プロジェクトに参画し、IT化の構想段階から開発・運用に至るまで顧客に伴走し、ユーザの視点から「ITを活用した業務改革」の実現を支援した。
2)IT化の概要
テーマ 「ITを活用した業務改革」
- 開発期間 
- 基幹業務システム 約2年
 
 - システム規模及び主な技術 
- サブシステム数:24
 - 利用者数:約2,500名
 - データ量:約3TB
 - Web/Java、Oracle、ミドルウエア(認証/ワークフロー/GIS 等)
 
 - 開発体制:ジョイントベンチャー方式 
- 顧客(利用部門+情報システム部門):約20名
 - 設計事務所:約15名
 - 開発会社(ピーク時):6社(約800名)
 
 
3)設計事務所の役割
- IT化構想段階 
- 業務分析及びIT化構想の策定 
- 現状、将来像について意識合わせ(トップ/管理職/現場でのブレーンストーミング)
 - コンセプトメーキング
 - IT化構想報告会でトップへのオーソライズ
 
 - 技術動向調査 
- ERPの適用評価
 - ミドルウエアの選定
 
 
 - 業務分析及びIT化構想の策定 
 - システム開発段階 
- プロジェクト統括マネジメント
 - 各種(利用部門⇔他部門間、開発会社間、トップ⇔一般)調整
 - 業務移行、システム移行支援
 
 - 定着・運用段階 
- 教育・研修の実施(一般利用者向け、次世代リーダー向け、管理職向け)
 - 第三者による評価の実施
 - ヘルプデスク運営
 
 
(4)IT化サービスの勘どころ
IT化の大規模化、高度化を背景として、顧客と開発会社の間に価値ギャップが生じ、不明確な仕様と、不完全な仕様解釈(設計)が発生していた。第三者である設計事務所が介在し、MUSE手法を使用し、顧客のIT化の目的価値を明確にし、咀嚼して機能価値に展開したことにより、顧客満足度の高いIT化が実現できた。
- 機能実現構造への展開と価値連鎖 
- 設計段階:目的価値から機能価値に展開、機能実現構造を検討する
 - 提供段階:機能価値の提供を受け、目的価値を実現する
 
 - 合意形成 
- 課題認識/意識統合の「場」を提供
 - 業務の全体像(現状と将来)を策定とウォークスルー
 - IT化構想策定と合意
 
 
(注)本サービスは、株式会社キューキエンジニアリング様を通じてご提供しました。









		